潮干狩りは、海岸に打ち上げられた砂浜を掘り、貝を採るレジャーです。日本では、夏から秋にかけて各地の海岸で行われ、多くの人が楽しみます。
そこで本記事では潮干狩りで採れる食べれる貝と食べれない貝を紹介していきたいと思います。
潮干狩りで食べれる貝
アサリ

アサリは、異歯亜綱マルスダレガイ上科マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種です。
最大殻長6cmほどになる小型の貝で、貝殻の模様は横縞や様々な幾何学模様など非常に変異に富み、色も黒無地、白黒、白茶、茶色無地、青無地、青白など多様です。
日本で一番食べられている貝で、潮干狩りの対象としても最もメジャーな貝といえます。潮干狩りの会場でも栽培したアサリをまいたりして資源管理がされているほどです。
アサリは、日本では古くから食用として親しまれており、酒蒸し、味噌汁、佃煮、パスタなど、様々な料理に用いられます。
アサリの栄養価は、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれています。特に、タンパク質は100gあたり18.8gと高く、良質なタンパク質源として知られています。また、ビタミンB12も豊富に含まれています。
アサリの生息地は、汽水域から淡水域まで幅広く、日本では、沿岸の干潟や河口域などで多く見られます。
以下に、アサリの代表的な料理をいくつか紹介します。
・酒蒸し
・味噌汁
・佃煮
・パスタ
・アサリご飯
・アサリサラダ
ハマグリ

ハマグリは、マルスダレガイ科に分類される二枚貝の1種です。日本では、主に太平洋沿岸に分布しており、食用として一般的な貝類の一つです。
殻の表面は、灰色や茶褐色をしており、表面はつるつるです。ハマグリは、潮間帯の砂泥底に生息しています。
ハマグリもアサリと同様に潮干狩りの王道の二枚貝です。アサリよりも味がよく大型になるため非常に魅力的な貝です。アサリより少し深場に生息しているため、潮が引いたときに少し沖のほうに行って熊手などで探すのがおすすめです。
ハマグリは、高級食材の一つとして知られ、栄養価も高い食材です。たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。特に、亜鉛や鉄分などのミネラルが豊富に含まれていることで知られています。
シナハマグリ
シナハマグリ(支那蛤、Meretrix petechialis)は、マルスダレガイ上科マルスダレガイ科ハマグリ属の二枚貝。日本には本来分布していない外来種。
殻長70ミリメートル(最大150ミリメートルに達するとする文献もある)。殻は丸みを帯びた三角形で、ハマグリに比べて殻高は高く、後背縁は丸く張り出す。外套線湾入はきわめて浅い。殻の内側は、後背部が紫に染まることが多い。
朝鮮半島、中国、ベトナム北部に分布する。日本には1960年代に輸入され、養殖が行われるようになった。現在では、日本の沿岸部に広く定着しており、在来のハマグリの減少につながっている。
食用とされる。ハマグリに似た味わいで、刺身、焼き物、煮物などに利用される。
味も見た目もハマグリに非常によく似ていて、ハマグリと同じところで混じって採取することができます。ハマグリより少し小ぶりで、殻の表面に褐色の模様があるのが特徴です。
チョウセンハマグリ
チョウセンハマグリは、マルスダレガイ科ハマグリ属に分類される海産の二枚貝の一種。学名はMeretrix lamarckii。
日本では、鹿島灘以南の太平洋沿岸に分布する。潮間帯から水深10m程度の砂泥底に生息する。
殻長100mm、殻高70mm、拡幅40mmに達する、ハマグリ属としては大型の種である。殻は丸みを帯びた三角形。ハマグリに似るが、殻はより厚く、膨らみはやや弱く、腹縁の湾曲が弱く、また鉸歯(こうし)がより大きく強いなど、殻全体がより頑強なつくりになっている。外套線湾入は丸く、ハマグリよりもやや深い。
食用貝として水産上重要な種である。生食、焼き物、煮物、蒸し物、フライなど、さまざまな料理に利用される。
ハマグリと比較すると、甘みが少なく、あっさりとした味わいが特徴である。
近年、ハマグリの漁獲量が減少しているため、チョウセンハマグリの漁獲量が増加している。しかし、チョウセンハマグリも乱獲により資源量が減少しており、資源管理が重要となっている。
なお、チョウセンハマグリは、名前に「チョウセン」と付いていることから、朝鮮半島原産と思われがちであるが、実際には古くから日本に生息する在来種である。
ハマグリは内湾の干潟があるようなところの砂泥底で採れるのに対し、チョウセンハマグリは外洋の砂底に生息しています。サーフィンが行われているような海岸で採取することができ、沖に行くにつれて大型の個体を撮ることができます。
マテガイ

マテガイは、日本列島・朝鮮半島・台湾・中国大陸沿岸に分布する二枚貝です。鞘に収めた馬手差に近い形状からこの名がつきました。日本では、北海道南部以南の波のおだやかな内海の砂浜に見られます。特に西日本で多く食用とされます。
マテガイは、細長い形の薄い殻を持ち、成貝は10cm程度になります。砂を掘り、数十cm~1m程度の深さに住み、プランクトンを食べるための水管を水中に出すこともあります。イシガレイの稚魚など水管を好んで食べる魚もいる。また、同じマテガイ上科のアゲマキガイと似ている為、混称されている。
マテガイは、潮干狩りの獲物としても人気があります。干潮時に干潟のマテガイの穴に塩を振り込むと、マテガイは砂から飛び出してくる習性があるので、これを狙って捕獲します。
マテガイは、身が柔らかく、甘みが強いのが特徴です。刺身や茹で物、焼き物など、さまざまな料理に使われますが、特に刺身は絶品です。また、マテガイの卵巣(白子)も、焼き物や天ぷらなどで食べられます。
マテガイは、栄養価も高い食材です。たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。特に、ビタミンB12や鉄分は、マテガイの身よりも卵巣に多く含まれています。
マテガイは、旬は冬から春です。この時期は、身がふっくらと脂が乗っていて、最もおいしく食べられます。
バカガイ・青柳
バカガイは、ハマグリ科に属する二枚貝です。学名は Venerupis philippinarum で、別名に アオヤギ があります。
主に太平洋沿岸の干潟に生息し、日本では北海道から九州まで分布しています。殻長は約5cm~10cmで、丸みのあるハマグリ形をしています。貝殻は薄くて脆く、水揚げするとすぐに開いてしまうため、むき身で流通するのが一般的です。
潮干狩りではアサリに交じって拾うことができます。
バカガイの足は長く、オレンジ色をしています。この足は、砂や泥を掻き分けて移動したり、餌を探したりするために使われます。
バカガイは、刺身や寿司、佃煮、酒蒸し、天ぷらなど、様々な料理に使われます。特に、刺身は、甘みと旨味が強いのが特徴です。
バカガイは、栄養価も高い貝です。たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。
バカガイの由来は、諸説あります。
・殻から足を伸ばした姿が馬鹿のようだから
・殻を閉じたときに足をはさんでしまうから
・漁獲量が多く、バカみたいに獲れたから
いずれにしても、バカガイは、見た目とは裏腹に、とても美味しい貝です。
シオフキガイ
シオフキガイは、マルスダレガイ目バカガイ上科バカガイ科バカガイ亜科バカガイ属の二枚貝です。学名はMactra veneriformisです。
バカガイの仲間のため小さいときは見た目もよく似ていますが、大きくなるとバカガイよりもよく膨らむため簡単に見分けることができます。
形態は、殻は厚く、三角形で、丸みがあります。殻長は4cmから5cm程度です。殻の表面には、年輪状の筋が多数あります。殻の内面は白色または淡褐色で、後端は紫褐色をしています。
生息地は、内湾の潮間帯下部から水深20m程度の浅い砂泥地です。山形県以南から九州までの日本沿岸、朝鮮半島、中国大陸沿岸に分布しています。
潮干狩りの対象となる貝類ですが、アサリと比べて知名度が低く、持ち帰る人は少ないです。しかし、味は良く、アサリと似た食感で、甘みと旨味があります。
調理法は、アサリと同じように、刺身、酒蒸し、バター焼き、味噌汁など、さまざまな料理に用いられます。
カガミガイ
カガミガイは、二枚貝綱マルスダレガイ科に属する貝類です。日本を含む世界中の温帯から熱帯の海に広く分布しています。
殻長は5〜9cmほどで、丸く平べったい形をしています。殻の表面は白く、細かい輪肋があります。潮間帯下部から水深60m付近までの細砂底に生息し、水中の懸濁物を濾過食します。
潮干狩りなどでアサリと一緒に採れることがありますが、食味がよくないためあまり人気がありません。これは、カガミガイの体内に砂袋と呼ばれる器官があり、この砂袋を除去しないと食べたときに砂っぽく感じるためです。
砂袋の除去には、以下の方法があります。
・砂抜きの際に、貝殻を割り、砂袋を取り出す。
・貝殻を割らずに、砂袋を外す器具を使用する。
砂袋を取り除いたカガミガイは、身が厚く、プリプリとした食感で、甘みが強いとされています。
主な食べ方は、刺身、焼き物、煮物などです。
カガミガイは、貝化石としてもよく見られます。また、縄文時代には、カガミガイの殻を研いで刃物として使った舌状貝器が発見されています。
アカニシ
アカニシ(赤螺、学名:Rapana venosa)は、アッキガイ科に分類される海産の巻貝の一種。殻長80-200mm。北海道南部から、台湾、中国にかけての内湾を中心とした比較的浅い海に生息する。20世紀後期以降に黒海などで外来個体群が繁殖し帰化種となっている。
アカニシは、こぶし型の巻貝で、殻の表面は黒色や灰色、赤色に近い色をしたものから縞模様がしっかりとあるものまで様々ですが、殻口の内側は全てオレンジ色(赤色)をしています。殻口は広く三角形に近い形をしているのが特徴です。
アカニシは肉食の貝で、カキやアサリなどの二枚貝類を捕食します。そのため、漁業被害の原因となり、駆除の対象とされる場合もあります。
そのため、潮干狩りの際にも一緒に取れることがあります。
アカニシは、サザエに味や食感がよく似ているのが特徴の貝です。愛知県の三河地方や瀬戸内海、有明海などの一部地域では日常の食材として流通しており、比較的人気も高いです。生のまま刺身で食べることができ、寿司ねたとして用いられることもあります。また、煮物や串焼き料理などとしても食されます。
生のまま産地以外に流通する事はあまり多くありませんが、缶詰などの形で全国に流通しています。
サルボウガイ
サルボウガイは、アカガイ科に属する二枚貝の一種です。学名はAnadara subcrenataで、中国ではマオハン、日本ではサルボウガイと呼ばれています。
サルボウガイは、西太平洋の温帯地域の浅瀬に生息しています。日本では、有明海や瀬戸内海などの沿岸域で多く見られます。
サルボウガイは、殻長約6cmほどの小型の貝です。貝殻は薄く、表面には32本前後の放射肋があります。殻の色は白色から灰白色で、肉は赤色をしています。
サルボウガイは、食用として人気があります。身はプリプリとした食感で、甘みが強いのが特徴です。刺身や寿司、佃煮、煮物などにして食べられます。
近年、サルボウガイの漁獲量は減少傾向にあります。これは、海水温の上昇や貧酸素化などの環境変化が原因と考えられています。
オキシジミ

オキシジミは、マルスダレガイ科に属する二枚貝の一種です。学名はCyclina sinensisで、中国の金星、黒アサリ、鉄のハマグリ、韓国のシクリナハマグリなどとも呼ばれています。
日本では、主に黄海や西海などの東アジアの海の海岸の干潟に生息しています。潮間帯から水深20mぐらいまでの範囲に分布しています。
貝殻は黒色で、表面には同心円状の筋(放射肋)とそれに垂直に交差する筋が多数見られ、触るとザラザラしています。貝殻の大きさは、縦幅が5cmから10cm、横幅が3cmから5cm程度です。
オキシジミは、ハマグリに似た食味で、身は甘みがあり、適度な歯ごたえがあります。潮汁や酢のもの、焼き貝、ワイン蒸しなど、さまざまな料理に利用されます。
ホンビノス

ホンビノス(学名:Mercenaria mercenaria)は、二枚貝綱マルスダレガイ科に属する食用貝の一種です。北アメリカ大陸東海岸が原産地で、アメリカでは定番の食材です。クラムチャウダーやワイン蒸しの具材などに広く用いられています。
日本へは、1980年代頃に移入されたとされています。現在では、千葉県の船橋市や市川市を中心に、東京湾や兵庫県、福岡県などでも漁獲されています。
ホンビノスは、身が肉厚で濃厚な旨味があることが特徴です。はまぐりと似ていますが、はまぐりよりも身が大きく、食感は少し硬めです。
主な食べ方は、浜焼き、酒蒸し、お吸い物、パスタ、カルパッチョなどです。浜焼きは、ホンビノスの旨味をダイレクトに味わえる定番の食べ方です。酒蒸しは、ホンビノスの旨味とダシを堪能できる一品です。お吸い物は、ホンビノスの旨味とコクが加わった、上品な味わいになります。パスタは、ホンビノスの旨味と食感を楽しめる、ボリューム満点の料理です。カルパッチョは、ホンビノスの爽やかな風味と旨味を楽しめる、おしゃれな一品です。
ホンビノスは、栄養価も豊富です。ビタミンB12や鉄分、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。ビタミンB12は、赤血球の生成や神経の働きに欠かせない栄養素です。鉄分は、貧血の予防や改善に効果的です。亜鉛は、免疫力や味覚の向上に役立ちます。
ホンビノスは、おいしくて栄養価も豊富な食材です。ぜひ、さまざまな料理でホンビノスの美味しさを堪能してみてください。
ウチムラサキ
ウチムラサキガイ(内紫貝、学名:Saxidomus purpurata)は、マルスダレガイ科の二枚貝です。
日本、朝鮮半島、中国沿岸に分布し、日本では北海道から九州までの沿岸で漁獲されます。
殻長は10cm前後で、厚みがあり、よく膨らみます。貝殻の表面には、成長に伴って生じた板状の肋が密に並んでいます。内側は濃い紫色をしています。
食用貝として利用されており、焼き物、煮物、味噌汁など、さまざまな料理に使われます。
味はアサリに似て非常に美味です
近年、漁獲量が減少傾向にあるため、人口採苗などの生息数の回復が行われています。
ツメタガイ
ツメタガイは、軟体動物門に属するタマガイ科の巻貝です。東アジアから南アジアの砂浜に多く普通に見られます。
殻は丸く、直径5〜7cm程度で、殻頂は尖っています。殻色は白地に茶色の斑紋が入ります。軟体部は大きく、足は長く広がります。
肉食性で、アサリなどの二枚貝を捕食します。獲物を見つけると、足で捕まえて、歯舌と呼ばれるヤスリのような舌で貝殻を削り、穴を開けて中身を食べます。
繁殖期は春で、5月頃、茶碗をかぶせたような形に卵塊を作ります。その形から通称「砂茶碗」と呼ばれる。
ツメタガイは、潮干狩りでよく見られる貝です。アサリなどの二枚貝を捕食するため、漁業被害の原因となることもあります。
ツメタガイの味は、一般的には「甘みのある濃厚な味」と表現されます。
身はしっかりとした歯ごたえがあり、噛むと貝の旨味がじんわりと広がります。また、磯の風味も感じられます。
食べ方としては、ゆでて酢みそやポン酢で食べる方法が一般的です。また、エスカルゴ風に焼いたり、パスタやサラダの具材として使うこともできます。
ツメタガイは、まだあまりメジャーな食べ物ではありませんが、その独特の味は一度食べると忘れられないものです。
食べられない貝
日本近海で見られる貝は味の良しあしはありますが、基本的に食べることができます。
カキのように生で食べるとあたることもありますので、火を通して食べるのがおすすめです。


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